JPTECコース概要案内

JPTEC用語の解説・コース受講内容について

このページでは、JPTECプロバイダーコース用語の解説、JPTECプロバイダーコース・更新コースの受講内容などをご案内します


JPTECプロバイダーとは?

 JPTECプロバイダー認定証 JPTECプロバイダーとは、JPTECの内容を理解し、実践できる者を言います。
資格取得のためには、JPTECプロバイダーコースを受講し、プロバイダー認定基準を満たした方が認定されます。プロバイダーの有効期限は3年間です。
JPTECプロバイダーとして認定されると、認定証を発行します。
※ 認定基準:筆記試験で正解74%以上、実技試験はコース全体を通して実技評価が「可」以上と認められる場合に認定されます。

JPTECプロバイダーコース受講資格

 JPTECプロバイダーコースの受講資格は次の通りです。
1.消防吏員消防吏員以外の救急救命士
2.医師、歯科医師(救命救急センター又は救急病院の救急部門に属する者に限る)
3.看護師及び准看護師、診療放射線技師、臨床検査技師及び薬剤師で、災害医療派遣業務に従事する者
4.警察官
5.海上保安官及び陸上自衛隊
6.海上自衛隊又は航空自衛隊の自衛官
 ※上記4.5.6のうち、救急業務、救助業務又は災害医療派遣業務に従事する者
7.救急救命士法第34条第1号から第3号までの規定に基づき救急救命士の受験資格を得ることができる学校若しくは救急救命士養成所、大学医学部又は看護学部及び看護学校(准看護学校を含む)の学生又は生徒で最終学年に属している者
  その他、ご不明な点がありましたら、受講予定の地区事務担当者へお問い合わせください。

JPTECプロバイダーコース受講内容

 JPTECプロバイダーコースの受講時間は9時~17時頃を予定しています。(開催する地域のコースにより受講時間は若干異なります)
 また、受講内容についても開催地域のプログラムにより若干の違いがあります。(JPTEC活動の標準化に影響が無い変更ではありません)
 下記にJPTECプロバイダーコース受講内容と時間割の一例を示しますので参考にしてください。

JPTEC受講内容(参考例)
受付、開会、オリエンテーション、コース内容解説、開催場所施設説明、プレテスト解説、講義(所要時間約40分)
2状況評価(事故現場の安全評価について)、初期評価(生理学的傷病者観察・評価方法について:実技)(所要時間約40分)
3全身観察(解剖学的傷病者観察・評価方法について:実技)(所要時間約60分)
4詳細観察(病態把握と現状の外傷箇所の評価:実技)(所要時間約40分)
5ユニバーサルスキル(緊急処置ログロール車外救出)(所要時間約40分)
6シナリオトレーニング(JPTECの活動を基本とした想定訓練)(所要時間約60分)
7筆記試験(所要時間約20分)
8修了式(所要時間約10分)

JPTEC更新コース

 JPTECプロバイダーの資格の有効期限は3年です。
 そのため、プロバイダー有効期限内に受講できる「更新コース」をご用意しています。通常、プロバイダーコースと併設して行われます。 また、JPTECプロバイダーコースより講習時間が短く、半日程度で終了します。

JPTEC更新コース受講内容(参考例)
1JPTECプロバイダーコースの復習(所要時間約60分)
・外傷概論:外傷の疫学、JPTEC(ロード&ゴー)の概念
・観察処置総論:外傷傷病者観察処置の流れ
・観察処置各論:状況評価、初期評価、全身観察、局所観察、詳細観察、継続観察
2変更となったJPTECシステムの変更点の解説(所要時間約20分)
3シナリオトレーニング(様々な状況下における活動困難症例の検討:実技)(所要時間約60分)

JPTECミニコースとは?

 JPTECのコースにはミニコースもあります。概要はこちらのページをご覧ください。

JPTECプログラム 用語の解説

状況評価

 現場活動は常に危険と隣り合わせです。自分の身を守るためにどんなことに注意すべきか?また、スムーズな現場活動のための準備・情報の収集等を学びます。
 ここでは実際の事故写真を見ながらインストラクターと受講者が現場の安全、スムーズな現場活動のために行うべきことをディスカッションします。

初期評価

 外傷傷病者へのアプローチの仕方を学びます。初期評価は15秒で判断し、実行しなければなりません。生理学的に危険な状態であるかを素早く判断する必要があります。また、外傷傷病者へのアプローチは脊椎、特に頸椎が損傷している恐れがあります。
 まず、頸椎保護を行い、意識状態、気道の状態、呼吸、循環、出血の有無を素早く判断できるようにしましょう。
 インストラクターが様々な現場を想定します。実際に傷病者役へアプローチして初期評価する実習形式で学びます。

全身観察

 全身観察により生命に危険のある損傷を負っている症状・病態を判断することが大切です。特にも「TAFなXXX」(心タンポナーデ・気道閉塞・フレイルチェスト・大量出血・緊張性気胸・開放性気胸)など適切な処置・搬送によって救命し得る外傷を見つけて(緊急)処置を行うことが大切です。観察手技を学び、それぞれの症状・徴候を見つけ、正しく判断できるよう実技で学びます。
 インストラクターが様々な現場を想定します。実際に傷病者役へ全身観察を実施して、症状、病態を判断する実習形式で学びます。

緊急処置

 ロード&ゴーの概念に「生命維持に関係のない部位の観察や処置は現場では極力省略すること」とあります。では、生命維持に関係する現場で行うべき処置とは何でしょう?緊急に行うべき処置とは、「開放性気胸に対する三辺テーピング」「多数肋骨骨折による胸郭の動揺に対するフレイル固定」「刃物等の刺創物の固定」「腸管脱出に対する湿潤被覆」があげられます。その処置の必要性と手技について実技で学びます。

ログロール

 傷病者の体を丸太を転がすように体位変換させる手技のことをログロールといいます。この方法は脊椎軸の動揺を最小限にして傷病者をバックボードへ固定するために必要な手技です。
 また、背部の観察のためにも行われます。頸椎を保護しながら体位変換を行うためには隊長をはじめとした隊員間の連携が必要です。仰臥位からだけでなく腹臥位や立位まで様々な基本シチュエーションを実技で学びます。

車外救出

 傷病者の脊椎軸を保護しながら、事故車両内から傷病者を出すための方法を学びます。また、緊急的に事故車両内から傷病者を出さなけれならない状況であるのか?脊椎保護を優先すべきなのか?状況判断する力を実技を通して学びます。

シナリオトレーニング

 シナリオトレーニングは、シナリオ(想定)に沿ったシミュレーション形式で実技をしていきます。実際の事故現場の状況などをインストラクターが提示しますので、コースの中で学んだ内容を整理しながらJPTECの活動について理解を深めてください。
 このシナリオトレーニング等を含めたコース全体の実技を評価し、JPTECプロバイダーコース実技試験評価とします。


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JPTECプロバイダーコース用語の解説

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